アメリカ生活でチップはなぜ必要?!必要な理由と忘れてはならない状況コレ3つ!
アメリカ生活ではチップの習慣があります。どうして客が料金以外の額を考えて、支払ったり支払わなかったりするのでしょうか。計算し、充分であったかどうかを気にし、気を遣い、大変ですね。難しい習慣だとお思いですか。
でも、ここでご紹介する3つの状況と理由が分かると、あなたもリラックスしてこの風習に慣れることが出来るのではないでしょうか。
チップとは
アメリカで生活をすると、チップ制度がよく見かけられます。どういった場合にチップが必要なのでしょうか。ここでは大まかに、レストラン、ホテル、タクシーを見てみます。
レストランでは、お勘定の2割程をおきます。ホテルではバレットパーカー(車を駐めてくれる人)、メイド、荷物運び人に$2−5其々(それぞれ)渡します。タクシーでは料金の1−2割程を渡します。レストランとタクシーでは、お勘定時にチップを割増して同時に渡すことが出来、現金でなくても構いません。ホテルでは其々(それぞれ)の人に現金を渡します。
どうして「払わなければならない」ことになるのでしょう。どうして「込み込み」だったり「払わなくても良い」ことにはならないのでしょう。良いサービスをすれば当然沢山お金を受け取り、悪いサービスをすれば全くお金を受け取りません。客が先頭に立って評価すれば正しい評価になり、またサービスの向上にも繋がります。
「気持ちですので取っておいてください」という、払っても払わなくても良い曖昧な感謝の気持ちのスタンスではなく、「こちらはあなたのお給料(評価)です」という、必須の意味合いの方が強いです。客は払わないで良いことにはなっていません。あくまでもサービスの代償として払わなくてはなりません。
とてもひどいサービスの時は払わなくても構わないですが、普通のサービスであるなら平均的な普通の謝礼分(ここでご紹介している平均値)を払います。最上級のサービスを受けたと思ったら、その気持ち分渡します。渡す方も貰う方も、きっと嬉しい気持ちになるでしょう。
レストランで
レストランでは、サーバー(ウェイター)、バーテンダー、バレットパーカーに其々(それぞれ)チップを渡します。サーバーには2割、バーテンダーには一杯に付き$1−2、其々(それぞれ)お勘定に上乗せして払い、バレットパーカーには$3−4を帰り際、車を持って来てくれた際に現金で渡します(鍵や車を預ける際の、駐めて貰う時のチップは要りません)。
このようにチップを貰う人々には、レストランからの報酬が殆どありません。ほぼチップだけで生活をする計算になっています。反対に、ホスト(最初に歓迎の挨拶をしたり席案内をしたりする人)、料理運び人、シェフ、バスボーイ(テーブルを片付ける人)などの人々は、レストランからの固定給料が、チップを貰えることを想定されずに決められているので、チップは普通必要ありません。
一人一人の客の接待というより、レストランがスムーズに回るように雇われているためですが、時折、特別忙しい時などに無理を言ってテーブルを作ってくれたり、予約制を忘れていたのに快く引き受けてくれたりしたホストなどに出会ったりすれば、気持ちを渡しても良いでしょう。ショーを披露してくれたり、客と顔を付き合わして料理をしたりするシェフが居て、お礼を渡したい気持ちになった時も、気持ちを渡して良いでしょう。
マネージャーやオーナーには、特には渡さなくても良いです。「有難う、また来るよ。」や、「とても美味しかったよ。サービスも良かったよ。」などの褒め言葉や、また来たいという喜びの言葉、そして実際によく来てくれることの方が喜ばれるでしょう。特定の客に仕えてチップを貰って生活をしているというより、レストラン全体の繁盛と経営の為に働いているという意味合いの方が強いからです。
ホテルで
ホテルでは、朝起きて部屋を出る前に$1−2の現金を、サイドテーブルの上に置きます。二人で泊まる場合は2倍置きましょう。全く顔を合わせることがなくとも、片付ける側に気持ちよく持って行って貰えるよう、見えるところに置きます。2、3日以上泊まる場合は、毎朝出掛ける前に、現金を置きます。
レストランと同様にホテルにバレットサービスがある場合は、車を持って来て貰った際に$3−4現金で渡します。反対に、車を預ける際、駐めてもらう時はチップは要りません。天候が悪い時や、荷物や大事な客、または小さな子供たちが居る場合、または近くに適当な駐車場がない場合などは、特に便利ですね。
到着、出発時に荷物を運んでもらう際は、運んで貰った後に有難うのお礼の言葉と一緒に$3−4渡すと喜ばれます。小銭がないなどとは言えません。カードで現金を引き出してでも払います。いつも細かいお札を常備しておくとこういった際に、スマートに事が運びますね。
良いホテルに泊まれば泊まるほど、また良いレストランで食事をすればするほど、こういったサービスは進んで受けます。スマートに頼み、スマートに支払いを済ませましょう。客があくせく荷物を運んだり車を取りに行ったりすると、手伝って貰えないと言っているようで失礼にあたります。気持ち良く手伝って貰いましょう。
タクシーで
タクシーに乗る際は、料金の1−2割を料金に上乗せします。こちらも気持ちの良い対応というのが原則です。良くもなく悪くもなく、普通のサービスなら普通分(ここでご紹介している平均値分)を払います。数を熟(こな)せば、貰う人の1日の平均値がその人の評価の目安になりますね。
1マイル(1.6キロ)$2くらいですので、都市から空港まで30分かけて30マイル程走れば$60くらいになります。チップは$6−12対応やサービスに合わせて払い、サービスが悪ければ、払わなくても良いでしょう。その人の勉強代にしてもらいます。大変気持の良いサービスなら、奮発します。それでも2割($12)前後で構いません。
荷物を手伝ってもらったりしたらやはり余分に$2−3を、荷物1個に付き現金で渡します。旅行中やお出かけ中は、このように細かいお札が都度必要です。
最後に
このように、アメリカ生活でのチップ制度は、優れた人々(サービスをする人々)に報酬(給料・チップ)を払いたいという人民の思いなのでしょう。こういったサービス業の会社や店にとって、サービスが怠るということは、致命傷になります。従業員の評価(給料・チップ)を店からの固定給で統一せずに客ごとの評価にし、有能な人(その道のプロ意識を持っている人)ほど多くの報酬が貰えることになります。
何としてでも、従業員自らに能力を向上してもらわなければ会社や店は成り立たちませんので、サービスをして貰い、嬉しければ例え大げさにしてでも嬉しい気持ちを表します。お金を払うから特別にサービスをしてもらい、お金が欲しいから特別にサービスをするのが特徴なのでしょう。
アメリカの生活で、主にチップが必要な場面とは:
- レストランで
- ホテルで
- タクシーで
です。レストランでは全体の2割ほど、ホテルでは$3−4を其々(それぞれ)駐車、荷物運び、そしてベットメイクに、そしてタクシーでは1−2割ほどとなります。何れにしても普通か、気持ちの良いサービスの時だけで、悪いサービスの時にはチップは置かなくても構いません。プロの気持ちがなければ困ります。勉強代にしてもらいましょう。
店へ、コメントや感想を伝えると店からとても重宝されます。お金やサービスなどを割引にしてでも、お店側はコメントを欲しいと思っています。悪いサービスの場合、大抵の客は良くなって貰うためのコメントなどは一切せず、また(客にとっての)無駄な時間も費やさず、ただ世間には悪い噂を広め、その上来なくなるだけだからです。
サービスが良いと、客も来るし店も儲かります。その道で仕事をしている人々、そしてそれがお気に入りの店だと尚更、日々上昇して欲しいですよね。思うことや意見が見つかると、良い意見も悪い意見も含めて管理人に伝えてあげましょう。本当に良い客は、店の成長も見たいと思うのではないでしょうか。